文部科学省が発表している新学習指導要領改訂の考え方は、次のことになります。
<育成すべき資質・能力の三つの柱>
① (学んだことを人生にや社会に生かそうとする) 学びに向かう力・人間性等
・・どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか
② (実際の社会や生活で生きて働く) 知識・技能
・・何を理解しているか 何ができるか
③ (未知の状況にも対応できる) 思考力・判断力・表現力等
・・理解していること・できることをどう使うか
新たに取り組むこと、これからも重視することは・・
◆プログラミング教育
コンピュータがプログラミングによって動き、社会で活用されていることを体験し、学習します。
◆外国語教育
「聞くこと」「話すこと」に加えて、「読むこと」「書くこと」の力を育みます。
◆道徳教育
自分ごととして「考え、議論する」授業を通じて道徳性を育みます。
・・「特別の教科・道徳」では児童、生徒がいかに成長したかを積極的に受け止めて、認め、励ますための評価(記述式)を行います。特定の考え方を押し付けたり、評価を入試で使ったりはしません。
◆言語能力の育成
国語を要として全ての教科で子供たちの言葉の力を育みます。
◆理数教育
観察、実験などにより問題を科学的に解決する学習活動やデータを分析し課題を解決するための統計教育を充実させます。
◆伝統や文化に関する教育
我が国や郷土が育んできた日本の伝統や文化を学びます。
◆主権者教育
社会の中で自立し、他者と連携・協働して社会に参画する力を育みます。
◆消費者教育
自立した消費者を育むため、買物の仕組みや消費者の役割などについて学習します。
◆特別支援教育
全ての学校で障害に応じた指導を行い、一人一人の能力や可能性を最大限に伸ばします。
上記のほかに、「体験活動」「キャリア教育」「起業に関する教育」「金融教育」「防災・安全教育」「国土に関する教育」なども充実します。
という具合です。
非常に盛りだくさんですね。
今までの教育(自分たちが受けてきた従来の教育)は、②の知識・技能の習得が主なものでした。
これはこれで、今までの日本の社会を考えれば、良かったのだと思う。
社会に出ますと、どの職場においても、だいたいが、上の先輩について、仕事のイロハを教わります。そして、一人前に育っていくというのが普通です。
よく学校で習ったことは社会に出ると役に立たないとか言いますが、実は、与えられたことをしっかりと身につけていくという日本の学校の学習スタイルは社会にマッチしていたのだと思います。この教育が日本の国を成長させていった原動力になっていたと言っても過言ではないでしょう。
しかし、
社会は確実に変わってきています。
これは、Benesse(ベネッセ)の資料になりますが、
社会の変化①
あと10年~20年で、49%の職業が、機械に代替される可能性がある
・・・野村総合研究所・オックスフォード大学 マイケルA オズボーン准教授の計算(2015)
社会の変化②
2011年にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、今は存在しない職業に就くだろうと予想される
・・・ニューヨーク市立大学大学院センター教授 キャシー・デビットソン
このような社会では、何かを行う場合、各自がしっかりと考え、他人の意見を聞き、相手の意見の良いところ、問題点を捉え、自分の考えの足らないところ、良いと思う考えをすり合わせ、新たな考え、解決策を生み出し、問題にあたっていく必要が生まれてきます。
つまり、③の、問題を分析する思考力、何が必要か、どこがポイントになるかの判断力、また、自分の意見を他人に伝える表現力が必要となるのです。
この新学習指導要領は、これからの社会で活躍していくために、必然の改訂なのでしょう。
では、塾ではどのようなことをしていくかというと・・・
これは、時代遅れといわれるかもしれませんが、徹底的に、子どもたちに②の知識・技能を叩き込むことだと思っております。
定期テストが終わると、うちの教室では、テストの点数ととともに定期テスト前にどのようなことができたか、また、どのようなことができなかったを書かせております。
それをもとに、個人面談を行います。行った勉強方法で、結果につながった場合は、それを続ければよいでしょうし、結果につながらなければ、どこが問題だったのかを一緒に考えていきます。
また、できなかったことに関しては、なぜ、できなかったのか、また、時間を取れなかったというのであれば、どうやったら時間を作り出すのかを一緒に考えていきます。
ある生徒が書いたことですが、・・
この生徒は、英語が苦手だったのですが、徹底的に単語と文章を覚えさせました。このことが功を奏したのか、得点は急上昇しました。
この生徒の今回の結果は、英数の得点は良く(8割以上の点数)、理社の点数はもう少しでした。できなかったことの項目は、てっきり、理社のことを書くかと思ったところ、・・・
(原文のまま)
英語は、基礎文を解く回数が少なかった気がする。基礎を覚えてから他の問題を解いていくことがベストだ思う。
数学はいつもできているところができていなかったことも多かったので、問題数を増やし、テスト慣れし、ミスを少なくする。あとは、もう少し落ち着いて、問題文をしっかり読み、解いていきたい。
と書かれていました。
なるほど、こういうもんなんだなと変に納得してしまいました。
人は、できるようになっていくと、そのことに興味を抱き、探究するようになる。
子どもたちが点数を取れるように鍛えていくことが、子どもたちに思考力等につながっていくことになるということが再確認できました。
今は、休講中ですが、再開後は、子どもたち、一人一人と面談を行い、次回への課題を一緒に考えていきたいと思っております。
土曜日から、保護者面談を行っております。上の内容などいろいろなことを親御様と話をさせていただいております。
また、ご来校された、保護者の皆さま、お忙しい中、誠にありがとうございました。
<只今、春期講習受付中です。>
お問い合わせをお待ちしております。 問い合わせ先は、下記のとおりです。
宜しくお願い申し上げます。
連絡先 ☎ 0463-54-1605 石川まで
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